草むらのヒーローたち No.095

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第95回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:三菱 ■車種:ミラージュワゴン1800CG(2代目フルタイム4WD 5F) ■年代:1985年~1992年 ■場所:福山市北部


福山市北部、今は昔、おそろしい大蛇伝説の残る蛇円山の西麓。
鎌倉時代の頃、銀を運ぶ役割を持っていたいにしえ街道「野呂往還」沿いにある小さな集落の入り口に、まるで門番のように座るソフィアホワイトの彼がいました。
おそろしい大蛇ではなく、おもしろいエリマキトカゲのCMで話題をさらったミラワゴくん。
でもエリマキトカゲが強烈すぎて肝心なキミの存在感はさらわれてしまい、超希薄。
まったく記憶に残っていないのは本当におそろしい伝説。気の毒です。フルタイム4WDやセミハイルーフ、クラムシエル風ボンネットなど、キミにはセンスも魂もあったのに…。
でも決して忘れられないのは、キミの遊び心いっぱいのイカしたテールランプ。
横型?縦型?いえいえいえいえ、違います。
斜めなんです。
斜に構えた奇抜なスラントテールはカクカクボディによく映えてるぞ。
ブレーキランプを5回点滅させて「ア・イ・シ・テ・ル」なんて当時流行っていたような、ないような…。
フロントは地味だけど、クセのある後ろ姿はついついガン見してしまいます。
お尻が良ければすべてよし!!
昔こっぷりさんしょの芽。

ちょっとうんちく

ミラージュ(MIRAGE)は、三菱自動車工業が1978年3月から2002年8月まで製造・販売していたBセグメント – Cセグメントクラスの小型乗用車、および2012年4月からタイで生産・販売しているAセグメントクラスの小型乗用車。 2002年までは、初代ミラージュ誕生と共にできたカープラザのみでの販売となっていた。また、5代目までは欧州にはColtとして輸出されていた。

概要
三菱初のFF車として発売され、2002年までは三菱自動車の小型車の主力車種としてラインナップされていた。ランサーとの関係が深く、初代・2代目には派生車種としてランサーフィオーレがラインナップされ、3代目から5代目までは完全姉妹車の関係となった。2012年からはタイで生産・日本で発売されるコンパクトカーとなっており、2020年現在、日本国内でラインナップされる三菱自社生産のガソリン車では唯一の非ミニバン・トールワゴン・SUV車である。
1985年からはワンメイクレース「ミラージュカップ」が開催され、1998年の終了まで人気を博し、ミラージュ自身もモータースポーツのベース車として一定の支持を集めた。自身もミラージュカップに参戦経験のある日下部保雄は、ミラージュカップをホンダ・シビックによる「シビックインターカップ」と並ぶと高く評価している。
また、3代目の3ドアハッチバック仕様(C53A型)が、1995年と1996年の全日本GT選手権(JGTC)にGT300クラスからスポット参戦していた。

2代目 C10/C30系(1983年 – 1992年)
(ハッチバック/セダン 1983年 – 1987年,バン/ワゴン 1985年 – 1992年)
2代目ミラージュは初代の4ドア車のプラットフォームをキャリーオーバーしたフルモデルチェンジ車。ボディタイプは、3ドアハッチバック、5ドアハッチバック、4ドアセダンの構成で、これは初代と同じであるが、発売2年後の1985年にステーションワゴンとバンが追加された。なお、5ドアハッチバックはこの2代目以降2012年の6代目で復活するまでラインアップから消えている。
エクステリアデザインは、初代のシンプルで張りのある曲面を用いた先進的なイメージや、細いピラーと広いガラス面積のデザインは継承しながら、傾斜を強めたウインドシールドとより長い全長(3ドア車)によって伸びやかなフォルムとなった。フロント周りは、ボディ色のフロントグリル、フェンダーまで回り込んだボンネット、サイドに大きく回り込んだフロントコンビネーションランプなどを特徴とし、リア周りは、ボディ色で上下に仕切られたリアコンビネーションランプが特徴だった。リアホイールアーチは台形形状で、同時期に発売された3代目ギャランΣやトレディア、コルディアとも共通性があり、この時代の三菱車の特徴であった。なお、3ドアハッチバックから派生した4ドアセダンは青木秀敏のデザインで、その姉妹車の2代目ランサー・フィオーレはほぼ同じデザインであった。
エンジンは基本の1.3L、1.5Lと、高性能な1.6Lターボや、1.8Lディーゼル、またパワーを必要とする時は4気筒、必要としない時は2気筒に自動的に変わる1.5L MDエンジンを装備した車種もラインナップされた。
1985年から2008年までは、マレーシアの自動車メーカー、プロトンによってミラージュセダンをベースとするプロトン・サガが販売されていた。
また、1984年の2形マイナーチェンジCMでエリマキトカゲを起用し、日本にエリマキトカゲブームを巻き起こすきっかけになったことでも知られている。
1986年4月からテレビ朝日系で放送された東映制作の特撮テレビドラマ『時空戦士スピルバン』では、主人公スピルバンのパートナー(事実上のヒロイン)であるダイアナレディの変身前、及び地球上での愛車(後期形3ドアハッチバック 1.6GSRターボ)として登場した。

年表
1983年10月
•フルモデルチェンジで再びミラージュとなる。CMキャラクターは忌野清志郎が起用され、所属するRCサクセションの「ベイビー!逃げるんだ。」がCMソングに使用された。
1984年2月
•特別仕様車「エアロボーイ」を3ドアのCX-SとGSRに追加。
1984年9月
•マイナーチェンジで2形となる。フロントグリルのデザインを変更。4×2スーパーシフトが廃止され、ターボモデル以外にも一部5速MTが追加される。
1984年12月
•ターボモデルの廉価版「GT」が追加される。
1985年2月
•ワゴン/バンを発売。バンはエテルナΣエステートバンの後継も兼ねている。バンには2人乗りのCも設定された。バンのボディカラーは「サラエボホワイト」と「アイガーシルバーメタリック」に限定される。
1985年7月
•1500CX-Sシリーズを廃止して「CX-7」「CG-7」が追加設定。
1985年9月
•女性ファッション誌「marie claire」とのコラボレーションモデル「マリ・クレール ミラージュ1300CX-7」を限定車として発売。
1986年2月3日
•4ドアセダン(当時はサルーンと呼称)/ハッチバックタイプがビッグマイナーチェンジ。ガソリンエンジンは全車新設計のサイクロンエンジンに、マニュアルトランスミッションも新設計となる。フロント及びサイドターンシグナルランプ形状および位置変更、バンパーの大型化やボンネットにプレスラインが入る、フロントフェンダーのボリューム感をアップさせるなど大規模な変更となった。これにより、ワゴン及びバン同様にフロントのターンシグナルランプがバンパー部分のみとなり、同時にビッグマイナーチェンジをした2代目ランサーフィオーレ共々、中期型仕様まで存在したブーメラン型ランプが廃止された。更に、グレード面では中期型に存在したCX-7がカタログ落ちし、代わりにCX-Sが前期型以来の復活となった。
1986年5月
•1.5Lに電子制御燃料噴射装置を採用したサイクロンECIマルチエンジン搭載のCX-Siを追加。
1986年8月
•ワゴン/バンをマイナーチェンジ。ハッチバック・セダン同様フロントグリル(ワゴン及びバンは、登場時から既にフロント部のターンシグナルランプはバンパー部分のみだった為)、サイドターンシグナルランプ、ボンネット、フェンダー形状を変更し、エンジンとトランスミッションをサイクロンエンジンシリーズに変更。これにより1985年2月登場のワゴン/バンは僅か1年半でフロントマスクが変更されることになる。
1986年9月
•フルタイム4WD仕様を追加。
1986年10月
•一部変更。車名を「ミラージュ・NOW」に改める。
3ドアにはCX-S系とGSR系をベースに、イタルボランテデザインのステアリングとポルシェデザインのアルミホイールを標準装備した、若者向け3ドアX1Xシリーズの設定。
上級グレードにはギャラン∑シリーズと同一の光輝ホイールキャップを採用(ホイールキャップ内側の13インチ鉄ホイール形状もギャラン∑と同一に)
エアコン、パワーステアリング、フルカラードエクステリア・デビュー当時は上級グレードのみだったフルホイールキャップを標準装備とし、88万8,000円で新登場した3ドア1300マリオンをそれぞれ追加。マリオンはその装備の充実度に対する割安感から一定の人気を獲得しモデル末期の量販グレードになる。
1987年10月
•3ドアハッチバックがモデルチェンジし、翌1988年1月には4ドアセダンもモデルチェンジ(5ドアハッチバックは廃止)。バン/ワゴンはC10・C30系を継続生産。
1989年10月
•ワゴン/バンをマイナーチェンジ。フロントグリルとスチールホイールの意匠変更(C50系ミラージュ及びランサーに合わせていた)、ボディカラーの差し替え、ルーフレール追加、上位グレードであるCXのヘッドランプに黄色のハロゲンバルブを採用。ボディカラーは「ソフィアホワイト」、「グレースシルバー」、「カリフォルニアレッド」、「ルーブルブラウン」、「パレルモグレー」、「ソフィアホワイト/サンホセブラウン2トーン」、「トワイライトブルー/グレースシルバー2トーン」、「カレドニアブルー/トワイライトブルー2トーン」が設定された。バンには「ソフィアホワイト」と「グレースシルバー」を設定した。
1990年
•ワゴンに特別仕様車「B to G」を設定。アルミホイール・CDデッキ・専用ストライプ等が装備。ボディカラーは特別設定色の「ランプブラック/シャトーシルバー2トーン」。
1992年3月
•オーダーストップに伴い、バン・ワゴン生産終了。以後は在庫のみの対応となる。
1992年5月
•リベロワゴン/リベロカーゴの登場に伴いバンとワゴンはそれぞれ販売終了。
主要諸元
車名 三菱・ミラージュワゴン 4WD1800CG
形式 E-C37W
全長(mm) 4185
全幅(mm) 1635
全高(mm) 1460
ホイールベース(mm) 2385
トレッド(前)1410 トレッド(後)1360
室内長(mm) 1860
室内幅(mm) 1365
室内高(mm) 1160
車両重量(kg) 1060
最低地上高(mm) 165
乗車定員 5名
最小回転半径(m) 4.9
エンジン形式 G37B直列4気筒OHC
総排気量(cc) 1755
圧縮比 9.0
最高出力(PS/rpm) 94/5000
燃費(km/l) 10.8
最大トルク(kgm/rpm) 14.6/3500
クラッチ形式 乾燥単板ダイヤフラム
主変速機形式 前進5段フルシンクロ
サスペンション (前/後) ストラット&コイルスプリング式独立懸架/トレーリングリンク車軸式コイルスプリング
燃料タンク容量(l) ガソリン47
タイヤ(前後) 175-70R13 82S

 

 

 

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※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
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