草むらのヒーローたち No.092

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第92回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:三菱 ■車種:デリカ スターワゴン(初代1800GLX・4WD・標準ルーフ・5Fフロアシフト・8人乗) ■年代:1979年~1986年 ■場所:井原市西部


「老いても嫁の手を煩わすことなく、健康で幸せな生涯をまっとうできる」という霊験があり、地元では嫁いらず観音さまと親しまれているお寺近くののどかな山あい。
そこには十軒ばかりの集落と澄んだ空気、美しい田園風景が広がっています。
こんもりとした小高い丘上の木立の中に、大きな黒い箱のようなものを発見!
その正体は独特のスクエアスタイルが魅力のD:5の元祖、スタワゴくんでした。
2代目デリカの乗用モデルとして名前をコーチ改めスターワゴンに変え、内装も乗用車っぽくちょっと手を加え、豪華さをプラス。
フロントガードバーやフォグランプ、4WDのデカロゴデカールでカッコよくキメた迫力あるルックスが、他の1BOXとは大きく差をつけていました。
セダンが主流だった当時、派手なデカールで着飾ったワゴンのキミはまさにみんなのスター。
後のモデルでも何度も登場するシャモニーも、確かキミの代からだったよね。
そしてなんといってもすごいのは、日本初、1BOX4WDだったこと。
兄弟のパジェロと共に1990年代のRVブームの火付け役として大活躍!
まさにSUVの三菱のイメージを築き上げた一台でした。
「役目を終えても誰の手を煩わすことなく、草むらでひっそりと年月を重ねていく」
お役目御免になったキミは第二の車生をここでひっそりと送って行くんだね。
そんなキミの姿を見て、キミの活躍していた時代に思いを馳せながら眺めたり撮影したり…。
思い入れがある人もない人も、畏敬の念を持たずにはいられません。
自然との触れ合い、古き良きものの発見、地元のお年寄りとの会話などなど…。草ヒロ探索の醍醐味です。
草枯れて冬近し。いよいよ草ヒロたちが顔を覗かせる季節の到来です。
「はい、ひょっこりはん」
紅葉狩りの後はぜひ草ヒロ狩りなんてどうでしょう。

 

ちょっとうんちく

 

 

 


デリカ誕生55周年スペシャルサイトより

 

DELICA HISTORY 55年間、進化を続けてきたデリカシリーズ。
デリカバンデリカコーチデリカスターワゴンデリカスペースギアデリカD:5

 

さあ
新たな
冒険へ。
行くぜ!デリカ55周年。

デリカは、運んできた。
家族や仲間のワクワクを。
ヤンチャなあなたの好奇心を。

デリカは、磨き続けてきた。
一歩先までたどり着くための走破性を。
安心して冒険に出掛けられる安全性を。

デリカは、見つめてきた。
家族や仲間と過ごすかけがえのない時間を。
泥んこになって遊ぶ無邪気な笑顔を。
はじめての景色に感動したあなたの表情を。

デリカは、走り続ける。
55年目も、その先も。
もっともっと頼もしいあなたの相棒になるために。

さあ、走り出そう。
次の冒険へ。新しいワクワクへ。

 

2代目:初代『デリカスターワゴン』
1979年、デリカシリーズのフルモデルチェンジを行い、初代『デリカスターワゴン』が登場しました。さらに1982年10月には4WDモデルを追加。ここから本格的な4WDとしての『デリカ』の時代が幕開けしました。三菱自動車が築き上げてきた『パジェロ』と同じ4WD機構を採用し、他のワンボックス車とは異なる世界観を創り出しました。エンジンはG62B型1.8Lガソリンエンジンを搭載、サスペンションも初代『パジェロ』と同じ、フロントにダブルウィッシュボーン式トーションバー、リヤにリジッド式リーフスプリングを採用し、走破性と乗り心地の向上をはかりました。


 


デリカ スターワゴン(DELICA STAR WAGON)は、三菱自動車工業(現在はCMC)が1979年から生産・販売しているキャブオーバー型ワンボックスカーである。2004年までは日本でも販売(生産は1999年で終了)されていた。日本で製造する国外仕様は2013年をもって終了したが、CMC(中華汽車)は継続して生産・販売をしている。デリカシリーズでは、それぞれ2代目と3代目の5ナンバー/3ナンバー車が該当する。

概要
同社のパジェロと並び、乗用四輪駆動車の先駆け的モデル。多くの日本製ワンボックスカー同様、スターワゴンも基本的には商用車と共通の設計ではあるが、快適装備の追加や見栄えの向上で差別化が図られている。

駆動方式はFRと副変速機付きの4WD、エンジンは自然吸気ガソリンとディーゼルターボが用意されていたが、2代目のディーゼルエンジン車はスペースの都合上インタークーラーが装着できなかったため、Ⅼ系パジェロ中期と同様の85馬力という非常に非力なものであった。2t近い車重による超フロントヘビーの重量配分ゆえにブレーキの効きの悪さ等が指摘されたが、4WDモデルはクロカンワンボックスという独自のカテゴリーであり、類似の機構をもつ車は数少なかったため[1]後継となるデリカスペースギアと同様にアウトドアを好むユーザー層から非常に高い支持があった。ゆえに海外、特に東南アジア諸国では異常なほど高評価を得ており、中古車が多数輸出されている。

初代(1979年-1986年)
2代目デリカの乗用モデル
1979年6月 – 1975年に生産が終了した初代デリカ1400コーチ/1200コーチの後継車種として登場。9人乗り標準ルーフのみでエンジンは1.6Lサターンで86馬力。ワンボックスカー初の5速MTを採用。
1980年6月 – 4G62型 1.8Lシリウス100馬力のスターワゴン1800を追加。全車ハイルーフ仕様で電動サンルーフも設定。
1981年10月 – XLスーパーに2、3列目対座シートを標準装備。またATも設定。
1982年10月 – 4WDを追加。このモデルはフォルテのシャシにデリカのボディを組み合わせたもので、大径タイヤが装着され最低地上高も高い。既存モデルはマイナーチェンジでヘッドランプが丸形2灯から角形2灯となり、1.8L車はフロアシフト化で8人乗りとし、ロングボデーの4列シート10人乗りと2.3Lディーゼルを追加。
1983年11月 – 4WDは2.0Lの4G63Bに変更。セカンドシートを2人掛けのキャプテンシートとしたエクシードを2WD/4WDそれぞれに追加。
1984年2月 – 4WDに4D55型2.3Lターボディーゼルを追加。
1985年 – 後のモデルでも定番となる冬季限定特別仕様車「シャモニー」が初めて設定される。

車名の由来
「デリカ」の語源は、delivery(運ぶ・配達する)+car(車)から造語であり、「スターワゴン」は「みんなに愛されるワゴン車でありたい」という意味合いを込めて名づけられた。
特別仕様である「シャモニー(CHAMONIX)」はフランス・アルプスのリゾート地、シャモニー=モン=ブランに、「ジャスパー(Jasper)」はカナダ・カナディアン・ロッキーのジャスパー国立公園に由来。

wikipediaより抜粋


主要諸元
車名 デリカ スターワゴン(初代1800GLX・4WD・標準ルーフ
全長(mm) 4240
全幅(mm) 1695
全高(mm) 1935
ホイールベース(mm) 2200
トレッド(前)1390 トレッド(後)1365
最低地上高(mm) 190
室内長(mm) 3045
室内幅(mm) 1515
室内高(mm) 1200
車両重量(kg) 1475
車両総重量(kg) 1915
乗車定員 8人
登坂能力(tanθ) 0.60
最小回転半径(m) 4.8
エンジン形式 G62B直列4気筒OHC
総排気量(cc) 1795
圧縮比 8.5
最高出力(PS/rpm) 100/5500
燃費(km/l) 8.6
最大トルク(kgm/rpm) 15.0/3500
クラッチ形式 乾燥単板機械式
主変速機形式 前進5段フルシンクロ
副変速機形式 2スピードパートタイム
ステアリング ボールナット
サスペンション (前/後) ウィッシュボーン式トーションバスプリング/半楕円リーフスプリング
燃料タンク容量(l) 60
ブレーキ(前/後)ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ(前後) 195SR14

うしろには赤い兄弟(L系バン4WD GL 2300ディーゼル 1982年式)もいた

 

※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
※画像の無断転載はおやめください。
※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
※このサイトは個人的に作っている趣味コンテンツで、出版社 芸文社様とは一切関係ありません。