人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。
第91回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:ホンダ ■車種:アクティストリートL(初代中期型ハイルーフ ホンダマチック) ■年代:1981年〜1988年 ■場所:井原市西部
戦国時代の山城や合戦場跡などが残る井原市西部の町。
県境線上を縫うように走る小径沿い。
キウイ、ギンナン、カキ、ユズ、ブドウ、モモ、イチジクなど、四季の恵みいっぱいの果樹園が連なり、そのほとりには草ヒロたちがポツリポツリ。
キウイ棚に隠れるようにして余生を過ごしていたのは、メジャーな彼でした。
草ヒロ界ではど定番、犬も歩けばストリートに当たる!!というほど、とにかくどこにでもいるキミ。
べらぼーな台数売れたのか?はたまたボディの塗装がよっぽど良くて腐食に強いのか?
「100年経っても大丈夫」と言わんばかりに、令和の世でも物置代わりとして全国津々浦々でお目にかかれます。
アクティ・バンの1BOX志向者向け上級モデルとして生まれたキミ。
エンブレムは剥がれてしまっているけど、四角目でハイルーフ、ホンダマチック搭載車なのを見ると「中期型ストリートL」ということがわかります。
自慢の波板風サイドプレスラインがいつ見てもたまらなくカッコイイよね。N-VANにもしっかりと受け継がれているぞ。
「P・R・N・OD・★・L」と表示されていた無段変速のはしり?だったATシフトの「★(スター)レンジ」は、懐かしすぎてヤワなハートが痺れます。
当時好評でアコードやシビックにもついていた★レンジ。
今、改めて見ても斬新なマークだと思いませんか?
スタートから高速走行まで、全ての走行シーンをカバーするという超優れもの。
★レンジに入れるだけで運転が面白くなるハズ。と思いきや…。
「実際にはノロノロ加速でストレスMAXだったのは、ご愛嬌ということでお許しください」と彼が言っております。
交通の要所、近世山陽道を眼下に臨み、戦国武将の息吹を感じる山城跡を巡りながら、四季折々の果物の成長と農家の暮らしを垣間見る。そして草ヒロたちにも出会える。
五感を使って自然を感じながら楽しめるハイキングスポット。
私たち親子はここを草ヒロの聖地と呼んでいます。
息子:また来ようで、パパ。
私:え〜で。
ちょっとうんちく
カタログより
・4人のための、「ザ・クラブ・カー」。遊びのA to Zは、NEWストリートで走り出す。年中無休で、遊びます。
・驚く走り、驚く燃費。だから遊びが、ぐんぐんビッグになる。新型ヘッド採用の水冷4サイクル円人。
・軽キャブタイプトップの低燃費は26.0km/l、最高出力29PS、最大トルク4.5kg-m。
・独自のミッドシップ・リアドライブ(M-R)方式。
・メンテナンスのいらないポイントレス・トランジスタ点火方式
・軽い踏力で充分な効き味のサーボ(真空倍力装置)付きブレーキ。
・軽のキャブオーバータイプ初のOD付ホンダマチック。アコード、シビックなどで、そのスムーズさが好評のOD付ホンダマチックを、初めて採用しました。Lレンジは力強い発進を、ODレンジは高い経済性と静寂性を、また★レンジはアクセルを踏み込むだけで一般走行からオフロードまで無段変速の頼もし走行を楽しめます。
・「無段変速」メカニズムはスムーズでなめらか!★レンジは無段変速です。ホンダの技術が日本に新しいオートマチック時代の本格化を告げます。★レンジがそのシンボル。つぎ目のないなめらかそのものの無段変速のオートマチックです。混雑した都市や山坂の多い日本の道路での走行にピッタリです。(シビックカタログ)
・楽しみも、荷物も4人分。ビッグに載るからうれしい。横にもなれる完全フラットのスーパースペース。
主要諸元
形式 M-VD・エンジン形式 EH・545cc水冷4サイクル2気筒OHC29馬力・最大トルク 4.5kg-m・登坂能力 θ0.33・燃費20.5km/l・キャブレター式・燃料タンク容量29l・全長3195mm 全高1895mm 全幅1395mm・荷室内側寸法 長さ1660mm 室内幅1630mm 高さ1250mm・最大積載量350kg・車両重量755kg・乗車定員4名・最小回転半径3.8m・舵取り方式 ラック&ピニオン式 変速機形式フロアチェンジ式・クラッチ形式 トルクコンバーター・OD付きホンダマチック
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
※画像の無断転載はおやめください。
※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
※このサイトは個人的に作っている趣味コンテンツで、出版社 芸文社様とは一切関係ありません。