草むらのヒーローたち No.068

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第68回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:三菱自動車工業 ■車種:ミニキャブ トラック (550cc U14T 2WD 4MT) ■年代:1984年〜1991年 ■場所:福山市北部


しめやかな春雨に心も落ち着く、とある土曜日の朝。
福山市北部、七曲りトンネル近くの林道を登り切った県境付近。
尾根伝いに少し下った廃屋となった小屋の横に置き去りにされてしまったナショナルカラーの彼。
すでに55年以上続いている軽の代表的長寿ブランドの4代目。
車名エンブレムがスリーダイヤじゃなく、MITSUBISHIでもなく、懐かしいMMCであることから、1987年モデルと推測できます。
“あなたの街のでんきやさん”がキャッチフレーズの、地元の電気屋さんの相棒として里をバリバリ走り回っていた、働く車の鏡だったんだろうね。
安く売ることがモットーの今の量販店とは違い「アフターサービスの良さ・きめ細やかさ」をセールスポイントに、電球の交換一つからでも気軽に応じてくれた当時のナショナルショップ。
みんなに愛されたナショナル坊やは元気ですか?
“明るいナショナル♪ みんな家中〜♪”
はるか昔になってしまった懐かしい昭和の暮らし。
昭和ならではの「豊かさ」や「知恵」「工夫」が溢れていて、隣近所で助け合い程よい温かさがありました。
学校や会社でも時短・週休2日・ノー残業デー・デジタル・働き方改革・禁煙などなど随分変化したものです。
今でも小学校の時の半ドンの嬉しさは忘れられません。のんびりしたいい時代でした。
時代時代の働く人たちの声を聞き、小さな体(ボディ)に大きな荷物(信頼と実績)を載せてミニキャブはこれからも走り続けていくんだろうね。
『ブラボー!うちのでっけいクン!!』

ちょっとうんちく


ミニキャブ(MINICAB)は、三菱自動車工業が販売している軽貨物車。

概要
トラックとバンがあり、550cc時代から登場したバンの豪華版はミニキャブブラボーの名がついていた。独立車種としてのブラボーは1999年に消滅したが、2011年に上級グレードの名称として復活。
また、軽自動車の商標の中では5番目に古い8代(ただし、トラックは7代)・55年(2021年現在)の歴史がある。
乗用1BOXモデルはブラボー(ミニキャブ4代目・5代目に相当)、タウンボックス(6代目に相当)の名で販売されていた。後にタウンボックスは廃止され、グレード名称として「ブラボー」の名が復活する。
また、6代目は2003年8月から2013年12月までNV100クリッパー / NT100クリッパーとして、乗用1BOXモデルのタウンボックスは2007年6月から2012年1月まで「クリッパーリオ」の名称でそれぞれOEM供給されていた。
2011年に、本車をベースにした商用電気自動車「ミニキャブMiEV」が発売された。
2014年2月にフルモデルチェンジによりスズキからのOEM供給を受けることとなり、併せて、タウンボックスもOEMモデルとして復活・フルモデルチェンジされた。これにより、自社製造を継続する電気自動車(i MiEV及びミニキャブMiEV)を除く三菱の軽自動車のラインナップは、7代目となったミニキャブの他に、eKワゴン(3代目)/ eKカスタム、eKスペース、タウンボックス(2代目)の計4車種(eKワゴン(3代目)・eKカスタムを1車種としてカウントする)となった。

4代目(550 cc・1984年 – 1990年、660 cc・1990年 – 1991年)
・1984年6月 – フルモデルチェンジ。「うちのデッ軽(けい)くん」という発売当初のキャッチコピーが示す通りキャビンや荷台、荷室が更に拡大され、これまでの吊り下げ式クーラーに代わって、エアコンがオプション設定されるようになった。運転席周りのインストルメントパネルはメーターパネルのフード部分の形状を除き、既存のH1#A/1#V型5代目ミニカ / ミニカエコノと共有化している。また、この代よりフロントサスペンション形式がマクファーソン・ストラット式に、ステアリング形式がラック・アンド・ピニオン式にそれぞれ統一される。この代より4WD車全車に12インチフロントディスクブレーキとフロントオートフリーホイールハブがそれぞれ標準装備となる。バンのリアコーナーランプを後退灯と一体化した三色式に変更。
・1987年6月 – マイナーチェンジ。型式が2WD車がU14T/14V、4WD車がU15T/15V型となる。エンジンはこれまでの546cc(三菱・2G2系エンジン#G23B)2気筒から548cc(3G81型(サイクロン))3気筒に変更。同時にスーパーチャージャーを追加。スーパーチャージャー搭載グレードに限りタコメーターが標準装備。
・1988年2月 – トラックの2WD車に5速MTとトリップメーターを標準装備したハイルーフモデルの「GL」を追加(ただし、タイヤとホイールは10インチ)。これに伴い日本仕様にスリーダイヤのエンブレムが復活した。
・1989年2月 – バンの上級版「エステート」を「ミニキャブブラボー」に改名。
・1990年2月 – マイナーチェンジ。新規格化でエンジンを657ccに拡大(3G83型・サイクロン)。型式が2WD車がU18T/18V、4WD車がU19T/19V型となる。ただし、スーパーチャージャーは548cc・3G81型サイクロンエンジンのまま。
この代は北米にもマイティミッツの名称で農耕用構内専用車(農機扱い)として輸出されていた。マイティミッツの型式は2気筒エンジン(2G24型)モデルがU13T、3気筒エンジン(3G82型)モデルがU16Tとなっていた。

wikipediaより抜粋


 

 

『明るいナショナル』
(作詞:三木鶏郎 作曲:三木鶏郎)

明るいナショナル
明るいナショナル
みんな 家中
電気で 動く
明るいナショナル
明るいナショナル
ラジオ テレビ
なんでもナショナル

 

・うちのでっけい(大軽)クン 強くなった、新型ミニキャブトラック。
・2013年まで自社製造。2014年春よりOEMとなる。
・昭和62年クラス初のスーパーチャージャー付車を投入。平成2年から規格改定に伴い660ccとなる。
・サイドウインドが下方に切り込んだ設計のセイフティステップウインドで運転席からの死界を減らした。
・助手席側には大きなドアミラー。しかも取り付け位置を下方に下げたため、左側後輪付近が確認しやすくなった。
・当時CMでは若かりし頃の宅麻伸が「大軽(でっけい)」とはしゃいでいた。
・4代目ミニキャブの排気量は546cc〜548cc〜660ccへと変化した。
・マスクの特徴は丸型2灯ヘッドライトとグリルレスデザイン。
・1988年よりスリーダイヤマークが復活。

主要諸元
車名・形式 三菱・M-U14T
呼称 2WD標準ルーフスタンダード3方開き4MT
全長(mm) 3195
全幅(mm) 1395
全高(mm) 1645
ホイールベース(mm) 1780
トレッド(前)1210 トレッド(後)1190
最低地上高(mm) 150
荷台内長(mm) 1940
荷台内幅(mm) 1330
荷台内高(mm) 300
床面床地上高(mm) 645
車両重量(kg) 610
最大積載量(kg) 350
乗車定員 2人
車両総重量(kg) 1070
登坂能力(tanθ) 0.39
最小回転半径(m) 3.7
エンジン形式 3G81 水冷4サイクルOHC直列3気筒
総排気量(cc) 548
圧縮比 9.8
最高出力(PS/rpm) 30/5500
最大トルク(kgm/rpm) 1.4/4000
クラッチ形式 乾燥単板ダイヤフラム
燃料タンク容量(l) 36
ブレーキ(前/後)2リーディング/リーディング・トレーリング
ステアリング形式 ラック&ピニオン
駐車ブレーキ形式 機械式後輪制動
タイヤ(前後) 5.00-10-4PR

 

※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
※画像の無断転載・コピペはおやめください。