人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。
第67回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:ダイハツ ■車種:ハイゼット360 3代目 (4ドアキャブオーバーバンS37V型 4MT FR) ■年代:1968年〜1972年 ■場所:福山市北部
福山市北部、つづら折の坂道を抜けたどんつきにある廃工場のほとりで、彼を目にすることができました。
「巨泉ハイゼット」こと3代目ハイゼットバンの彼は、現行軽自動車の中でナント62年という最も古い歴史を持つ大御所。
軽キャブオーバー車初の角型ヘッドライトや、歴代モデルの中で最も角張ったデザインの採用は「倍率ドン、さらに倍!」ってなところで当時では斬新すぎる未来的デザインが「アッと驚く為五郎」だったに違いない。多分…。
親父ギャグを言っている間に息子は昭和のビッグネームを検索し、あだ名になるほどの激似ぶりをチェックしている様子。
「ホンマに黒縁メガネ顔がこの人に似とるな」と一言。
昔の車のフロントマスクは絶対誰かの顔に似ていて親しみが湧いたし、ボディラインは11PMのオープニングのシルエットのようなエロさ!? も「なんちゅうか」感じられたものだ。
時代は変わり、今の車は安全装備などは比較にならないほど充実しているが、みんな睨みつけるような似通った顔で、平準的で個性がないように感じる。
・いろんなモノ、ヒトと出会わせてくれて、賑やかな日々を送れるクルマ。
・自分が好きなコトに興味のままに一緒に突き進むクルマ。
・所有する喜びを満たしてくれ、ワクワクするクルマ。
そんなクルマたちがどんどん出てきてほしい。
人の心を動かした「はっぱふみふみ」のように…。
車好きのささやかな願いでした。
おしまい。
ちょっとうんちく
トラックと同時にバンタイプもフルモデルチェンジ。バンタイプには独立懸架式サスペンションを採用し、乗用車並みの乗り心地を確保しました。また、1970年の大阪万博では、ハイゼットバンのシャシーをベースとした遊覧用電気自動車が活躍しました。
全長:2,990mm 全幅:1,290mm 全高:1,570mm
ホイールベース:1,680mm トレッド:前1,110mm 後1,100mm
エンジン:水冷2サイクル直列2気筒
排気量:356㏄
最高出力:23PS/5,000rpm
最大トルク:3.5kg•m/4,000rpm
(スペックは代表例です)
ダイハツ公式HP ハイゼット60周年特集より抜粋
3代目(S37P/S37V)
トラック S37P型 1968年-1971年
バン S37V型 1968年-1972年
・1968年4月
フルモデルチェンジ。ハイゼット電気自動車発表。
L35型系ハイゼットがフェローピックとフェローバンとなったため、名称もハイゼットキャブからハイゼットとなった。
軽キャブオーバー車初の角型ヘッドライト採用。基本ボディはトラックとバンの2種類。トラックは三方開きと一方開きで荷台高さが異るが、一方開きは2段フロアからタイヤカバー部のみが出っ張った形状に改善された。バンのバックドアは初代、および2代目ムーヴと同様のヒンジ式の横開きを採用した。そのフロントマスクが当時の人気タレント、大橋巨泉に似ていることから「巨泉ハイゼット」の通称を持つ。
・1969年9月
マイナーチェンジ。フロントドアのヒンジを後ろから前へ変更、スーサイドドアを解消し、更にBピラー上部にサイドターンシグナルランプを標準装備した。
概要
◯販売期間
トラック:1968年4月–1971年9月
バン:1968年4月-1972年2月
◯ボディ
乗車定員 2/4人
ボディタイプ トラック、4ドアキャブオーバーバン
駆動方式 FR
◯パワートレイン
エンジン ZM型 356cc 直2
変速機 4MT
◯サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン
後:リジッドアクスル+リーフスプリング
◯車両寸法
全長 2,995mm
全幅 1,295mm
◯その他
その他 電気自動車
wikipediaより抜粋
撮影車特徴
・後期最終モデルで左右ヘッドライト間に太いバーがつき、より一層巨泉のメガネのような顔つきになった。
・サイドマーカーが丸型から縦長型に、ミラーが丸型から小判型にそれぞれ変更となった。
・初期モデルはスーサイドドア仕様だったが、1969年にマイナーチェンジし、Bピラー上部にウィンカーを装備。またフロントドアのヒンジが前へ移動した。
・取ってつけた感のある外に露出したヒンジが違和感があった。
・3代目は3年半の短いモデルライフに終わったが、強烈な個性を放った。
・バックドアはヒンジ式の横開き、リアドアはスライド式ではなく後開き仕様だった。
・今ではお馴染みの電気自動車はこの代からリリースされた。
・愛称となった大橋巨泉の黒縁メガネ顔を彷彿とさせる、太い縁のついた角型ヘッドライトカバーおよび橙色赤色2色のリアウィンカーの採用は当時画期的だった。
・スペアタイヤは床下吊り下げ式。
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
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