人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第22回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:ニッサン ■車種:ニッサン・キャラバン(初代E20型) ■年代:1973年〜1980年 ■場所:井原市南部
笠岡から井原へ越える峠道を少し入ったどんつきの傾斜地。
知る人ぞ知るというか、一般の人が来ることはまずない場所に彼はいました。
まるで厳しい夏の日差しから逃れるように木陰にどっしり鎮座していたのは、ワンボックスの基礎を築いてくれた歴史的価値あるキミ。
ボディを1周するアクセントモールや5角形のNエンブレムはキミだけのもの。良い感じに汚れて、貫禄が感じられます。
雨ニモ風ニモ、排ガス規制への対応ニモ負けず、商売に福祉に大活躍。
青色の「24時間テレビ 愛は地球を救う」のチェアキャブ(福祉車両)として走っていたハイルーフ姿のキミをみんな知ってるよ。
ヒーローに会えてよかった。また会いにくるね。
ちょっとうんちく
キャラバンは、キャブオーバー型のワンボックス商用モデルの元祖。
車名は旅行隊を意味する。
初代モデルは、1973年2月発売。丸目4灯ライトと丸みを帯びたスタイルが特徴で、スライドドアのレールを目立たせないようにするため、ボディ外周をアクセントモールで装飾してるのが今見て優れたデザイン性だ。
有名なのは1978年より、ハイルーフバン仕様をベースに車いす用のリフトと固定装置をもつ福祉車両「チェアキャブ」を日本テレビ全国ネットチャリティ番組「24時間テレビ 愛は地球を救う」を通し、全国に寄贈したことだ。
今回の車のエンジンはダットサントラック6代目やブルーバード2代目に搭載されていたJ型1.3Lを1.5Lに拡大したモデル。
ダットサンサニトラくんと同じようなレトロなスピードメーターが小粋で目を引きます。
・1973年2月E20型を発売。標準ボデーとロングボデーの2種類。3/6人乗りのバン、9人乗りコーチ、15人乗りマイクロバスを設定。1500ccのJ15型と1600ccのJ16型の2種類。
・1976年1月姉妹車「ホーミー」が発売。バンとコーチはNAPSにより昭和50年排出ガス規制適合。J16型エンジンを廃止(J15型エンジン搭載車は79年まで継続)。H20型 2000ccガソリンエンジンへ変更。
・1977年3月、昭和51年排出ガス規制(E21型)に適合。
・1978年5月マイナーチェンジ。SD22型 2200ccディーゼルエンジン追加。ハイルーフバン追加。マイクロバスのハイルーフ化。
・1979年4月バンはガソリン・ディーゼルともに昭和54年排出ガスと騒音規制(E21型)に適合。J16型ガソリンエンジン復活。コーチのガソリンエンジン搭載車は昭和53年排ガス規制適合(E22型)のZ20型に変更。
全長 4310mm
全幅 1690mm
全高 1905mm
ホイールベース 2350mm
室内長 3110mm
室内幅 1525mm
室内高 1280mm
最小回転半径 4.9m
エンジン型式 J15型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1483cc
最高出力 77ps / 5200rpm
最大トルク 12kg-m / 3200rpm
燃料供給装置 キャブレター
燃料タンク容量48L
変速機 前進4段 / 後退 1段
タイヤ前後とも 6.00-14-6PRLT
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
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