人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第19回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:東洋工業(現:マツダ) ■車種:シャンテ ■年代:1972年〜1976年 ■場所:新市町北部
昭和のまま時間の止まったレトロスポット。
新市の山奥にある廃村、かつての藤尾集落。
藤尾郵便局跡の納屋に窮屈そうにちょこんと収まっている何かがいます。
朽ちるに身を任せ、埋もれていたのは、な、な、なんと…“シャンテ”くん!!
波板屋根が剥がれ、すでに崩壊状態の納屋の中でかれこれ40年近く、平成の世を知ることなく動くのをやめた様子。
当時〒局長が里へ下るとき、大いに存在感を発揮していたことでしょう。
一代限り、たった4年のモデルライフだった彼ですが、「よろしくメカドック」「 RE雨宮」で見てファンが大勢いるそう。
風雨に打たれ幾年月。ボディの衰え状態から時代の流れをまじまじと感じるけど、令和になってもキミの姿を見れたのは嬉しいの一言につきます。
次に会うときにはどうしてるかな。
またいてくれたらいいな。
ちょっとうんちく
マツダは1970年にキャロルを生産終了。1972年、シャンテで軽乗用車市場にカムバックした。
車名の由来はフランス語で「歌う」の意。
シャンテの特徴は2200mmの長いホイールベース。それまで最長だったダイハツ・フェローMAXよりも110mmも長く、それは小型車である初代ホンダ・シビックと同じ数値だったのは驚きだ。
駆動方式はR360クーペやキャロルのRRに変わり、FRとなった。
エンジンは2ストロークの水冷2気筒359cc。これはポーターキャブの空冷ユニットを水冷化したものだった。
左右のテールランプが完全同一パーツだったのは、コストダウン策の一環。
当初、マツダのお家芸のロータリーエンジンを搭載する予定だったのだが、その目論見は頓挫し、幻となったことが今でも語り継がれている。ロングホイールベースがもたらす居住性の評判はとても良かったが、2ドア仕様しかないこともネックとなり、軽規格が550ccに移行する直前の1975年暮れに生産終了した。
エンジンはAA型水冷2ストロークの2気筒359cc、最大出力は35ps/6500rpm、最大トルク4.0kg・m/5500rpm。4速MT。サスペンション前ストラット後半楕円リーフリジット。全長2995mm×全幅1295mm×全高1290mm、ホイールベース2200mm。車両重量490kg。
哀愁を誘う藤尾集落のシーン
(すぐ近くで珍しい所ジョージ風の看板を目撃!!!)
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
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