人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第17回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:三菱ふそう(当時、三菱自動車工業よりリリース) ■車種:キャンター(4代目FE1・2型 標準キャブ超低床式ボディ) ■年代:1978年〜1985年 ■場所:福山市北部
福山市北部のとある山奥を歩いてると、荒れ果てた空き地にギョギョギョッ!
木漏れ日の下で黄金に輝くトラックの横姿が目に飛び込んできた。
まさかこんなところで君に会えるとは。
すギョくうれしい!!!!
トラックマニアにはお馴染み「黄金キャンター」。
近寄りにくい場所ゆえに撤去を免れた幸運な草ヒロと言えるでしょう。
眉毛みたいなインレット付きウィンカーに少し野暮ったい黄土色が、なんだか少しとぼけた顔に見えるのは気のせいだよね。
まるで何かを語りかけているようにひっそりと佇む彼。
たくさんの荷を運んできたんだね。
現役を終え、長い間お疲れ様でした。
これからもずっと福山の空の下に彼はいるはずです。
追伸 さかなクンに、大事にしてもらいなよ〜 おうギョンキャンターくん。
ちょっとうんちく
小型トラック「キャンター」は1963年のデビューから8度のフルモデルチェンジを行ってきた現役の人気モデル。
現在三菱ふそうが販売するキャンターは、初代モデルが1963年に三菱重工業からリリースされ、その後三菱自動車工業に引き継がれました。5度にわたるモデルチェンジの後、
現在は三菱ふそうで製造販売され、現行9代目キャンターに続いています。
高い知名度とブランドイメージがあり、3社で合計8度のモデルチェンジが行われました。
中でも人気の高かった4代目キャンター(1978年~1985年)はイメージカラーが黄土色(アリゾナクリーム)だったこともあり「黄金キャンター」と呼ばれました。モデルチェンジ当初のキャッチフレーズは「黄金の足」
当初ワイドキャブと3トン車が設定され、標準キャブは「キャンター20」と「キャンター30」、ワイドキャブは「キャンターワイド20」「キャンターワイド30」と言う名前で発売されました。ほかボディカラーとして特別注文色のポートサイドブルーとパールホワイトがありました。
1980年のマイナーチェンジではワイドキャブ車にパワーステアリングがオプション設定。さらに1.5トン・3.5トン車が追加、1982年にはディーゼルターボエンジン(120ps)が追加されました。また1983年にはウォークスルーバン(キャンターウォークスルー)を発売。純正色である「アリゾナクリーム」とグリル周りの「ふそうブラックベルト」デザイン、「M字エンブレム」などが魅力でした。
当時スポンサー提供していた「3年B組金八先生」の第1シリーズで、武田鉄矢扮する金八先生の引越しシーンで活躍していました。
今回のキャンターは、超低床式標準ボデーで、全長4,690mm×全幅1,695mm×全高1,995mm×ホイールベース2,495mm。重量1,900kg。床面地上高795mm、最低地上高140mm、荷台内法長3,120mm×荷台内法幅1,600×荷台内法高380mm。最大積載量2トン。乗車定員3人。車両総重量4,065kg、最小回転半径5.2m。
エンジンは型式4D30型水冷4サイクル直列過流室式ディーゼルで総排気量3,298cc、最高出力95PS/3,500rpm・最大トルク23.0kg・m/1,800rpm。
トランスミッションはオーバートップ付き5段トランスミッション。コラムシフト。
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
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