人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第16回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:マツダ ■車種:ニューポーターキャブ ■年代:1977年〜1988年 ■場所:神辺町
神辺町の果樹園のほとりに置いてけぼりにされた彼(通称=ガチャピン or パンダ)がいました。
現役を退き、もはや物置としての役目も終え手付かずとなっている様子。
素敵なグリーンの帽子をかぶってはいるけど、車内には草が入り込み、バンパーはコゲコゲ。おでこにはまあるいサビのシミ、愛らしい瞳からはサビの涙がこぼれています。
荷台には目一杯の廃材を積み、まるで夏草のプランター状態。
誰が置いてけぼりにしたんだろう。
発売当時は当然のこと、こんな姿になっても、これから先ずっと“ニュー”ポーターキャブの名前で呼ばれる君。
少しジワジワきます。
ここで地に根を張って土に還っていくのを待つだけなんだね。
少しじんわりもしました。
ちょっとうんちく
1969年発売のポーターキャブ。エンジンはマツダ製空冷直列2気筒2ストローク360ccでした。
その後1977年に軽自動車の新規格に合わせ、基本設計やスタイリングを踏襲しつつ、ボディを一回り拡大。エンジンも三菱自工製2気筒4ストロークSOHC546ccを搭載し、大幅なマイナーチェンジを図ったのが「ニューポーターキャブ」。
ヘッドライトベゼルは丸型から角丸型に変更、前面エンブレムはマツダロゴが採用されるとともに、荷台の一方開きが廃止され、三方開きのみとなった。
メインカラーはデビュー時は青色でしたが、1983年のマイナーチェンジで白に変更されました。1985年のマイナーチェンジではフロントベンチレーターの上部に黒色のガーニッシュが装着され、顔のイメージが変わりました。
1988年製造終了。
約20年に渡り大小のマイナーチェンジのみ受けて生産され続けました。これは国内軽トラックにおけるモデルチェンジなしでの最長生産記録です。それ以降はキャリーOEMを受けたスクラムに変更されました。
ボディサイズは全長3,195mm×全幅1,395mm×全高1.615mm×ホイールベース1,835mm。車両重量580kg。最大積載量350kg。乗車定員2名。
エンジンは三菱製水冷直列2気筒4ストロークSOHC排気量546cc、最高出力31PS/5,500rpm・最大トルク42Nm3,500rpm。
トランスミッションは4速MT。
令和4年、冬の寒さが一層深まった師走の静かな時に詣でてきました。
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
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