草むらのヒーローたち No.098

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第98回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:スズキ ■車種:7代目キャリィバン カスタム(ST30 サンルーフ付ハイルーフ5ドア4F)) ■年代:1979年~1982年 ■場所:井原市南部


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「これぞ草ヒロで草」
草に覆われ小山のようになっているメルバグリーンの彼女。
恥ずかしがり屋さんは深い錆を身に纏い、ボロボロになった姿を冬枯れの雑草に隠してもらっているようです。
息子:ほんまにどけーおるんか分からんなぁ。
私:自然体でええがぁ。これなら恥ずかしゅうなかろうで。
程よく錆びた彼女の体は枯れ草や夏草の色合いにも完璧にシンクロし、まるでカメレオンのよう。
きっと夏のカバープランツ状態の時には、彼女のボディラインを見破ることができる人は誰もいないでしょう。
それにしてもキミはなんでこんなところにいるんですか?
人間社会の栄枯盛衰、成功や失敗など関係なしにここではゆっくりとした時間が流れています。
年年歳歳朽ち果て、やがて大地に還る無機質な彼女と旺盛な繁殖力でこれから地球を制覇しようとする遺伝子植物。
強度ある鉄の脆さと、静かな植物のしたたかさ。
もしかしたらキミは絶滅しないように自ら変異をしながら現在も進化している…とか?
それはそれで神秘的なお話。
自然にあるものすべては絶対的ではないが、滅びゆくことはどこかで新たに芽吹くということに繋がっていて欲しい…。
人生・車生は所詮、自然界の時間潰しのようなものなのか?
草ヒロの世界には分かってないコトがまだまだありそうです。

ちょっとうんちく


SUZUKI DIGITAL LIBRARYより


1979 | キャリイバン 7代目
乗用車指向の豪華なカスタムも設定
新開発フル新規格車となったキャリイバンは、地上高475mmの低いフロア高で積み降ろしを容易にした。荷室は長さ1,660mm×幅1,250mm×高さ1,150mmの広さを実現。4人乗車時でも荷室長940mmを確保した。フルリクライニングの高級ファブリックフロントシートや、カーペットマットなどを備えた豪華なカスタムも設定した。1981年には2サイクルエンジンに可変気筒エンジンを採用することで燃費を向上させている。また、トラックと同様、4サイクルエンジン搭載車と本格4WD車も加えた。

 

諸元表

 

 

※掲載の車はサンルーフ付ハイルーフカスタム(形式H-ST30V RN)で、
全高(mm)が1845、荷室高mm)が1345、車両重量(kg)が675とそれぞれ変更になります。


 

 


wikipediaより
キャリイ(CARRY)は、スズキ(1990年9月以前は鈴木自動車工業)が製造、販売する軽トラック。
かつては軽ワンボックスカーのラインナップ(キャリイバン)も存在したが、7代目から中盤以降は独立した車名であるエブリイに移行している(例外的に9代目の初期はキャリイバンも併売されていた)。
本項目では、ラージキャブを採用した派生車種のスーパーキャリイ(SUPER CARRY)についても便宜上、記述する。
7代目 ST30/ST31/ST40/ST41型(1979-1985年)
1979年4月
トラックのフルモデルチェンジ。5代目以来変わらなかったボディの基本設計の変更が行われた。
1979年5月
バンのフルモデルチェンジ。
1979年
バンのカスタムのボディカラー一部変更
1980年5月/8月
バンのハイルーフ仕様の追加。
1980年10月
バンの4ストローク搭載エンジン機種の追加「ST40V型・F5A型」。
1981年5月
マイナーチェンジ。
1981年7月
トラックの4ストローク搭載エンジン機種の追加「ST40型・F5A型」。
バンの仕様変更(機種構成変更。2ストローク搭載エンジン機種「ST30型」の廃止。)
1981年9月
トラックのパートタイム4WD機種の追加(ST31/ST41型)。副変速機を備えていた。
1981年10月
バンのパートタイム4WD機種(ST31型)と4ストロークエンジン搭載機種(ST40型)にガラスサンルーフ仕様の追加。
1982年11月
マイナーチェンジ。前面デザイン「下位グレード機種はグリルレス、それ以外はグリルガーニッシュ付加」及び内装を変更。初めて樹脂バンパーが採用された。
バンはエブリイとして独立する。
1983年3月
パートタイム4WD機種のST41型の一部グレード機種にリミテッドスリップデフ (LSD)を装着。
1984年1月
一部改良。全機種がグリルガーニッシュ付加の前面デザインに統一。


 

カタログコピーとワンポイント
・気分は大空。サンルーフ開口幅645mm×長さ625mm、青空を大きく採り入れる第6のドアです。
・頭ひとつ飛びだして、余裕たっぷりの室内。便利さも、楽しさもトップクラスのサンルーフ・ハイルーフ。
・550・2サイクル3気筒水冷28馬力。5.4kg-mの高トルクを誇るエンジンです。ねばり強さが違います。出足、加速、登坂などすべてに余裕充分です。
・2段消音式マフラーの採用で排気音もぐんと静か。早朝の住宅街での配達まわりも気兼ねなしです。排出ガス対策もスズキ独自の方式で万全です。
・乗用車指向の豪華なカスタムのみの装備(リアワイパー・熱線入バックウィンドウ・ファブリックシート・分離式フロントヘッドレスト・フロントリクライニングシートなど)
・リアハッチに貼ってある「4LEAVES」ステッカーの意味が分からずチャットGPTで調べるとLow Emission Vehicle of Excellent Advanced Technology for Eco and Safetyと出てきますが、40年前にそのような垢抜けた英語を使うはずもなく、真相はわかりません。ほかにもリーフスプリングの板バネの枚数という説もあり、4枚バネで重量物の積載に強いモデルのアピールかも?

 

 

 

 

 

 

※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
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※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
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