草むらのヒーローたち No.045

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第45回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:トヨタ ■車種:ライトエース バンデラックス 5ドア(初代M10系) ■年代:1970年〜1979年 ■場所:福山市新市町


いかにも冬枯れの雪積もる新市町山間部。
名前の怖い「蛇円山」の麓で初雪に薄化粧され、身を潜めていたのは、バン界を支え続けてきたエースのキミ。
フロリダオリーブのボディカラーは今見てもハイカラでおしゃれ。
タウンエース、デルタワゴンの兄弟とともにそのスター性をいかんなく発揮し、ビジネスにレジャーに大活躍だったよね。
エースゆえに草ヒロ界では超メジャーな存在だけど、時は経ち最早かなりレアな存在になりつつあるのでは…。
街でよく見かけた瓜二つの君たちをいつも見間違えていたのが懐かしい。
大阪万博イヤー生まれで実に5代50年。
2020年6月でキミの名は無くなったけど、後継のミニバン、ノア&ヴォクシーが代を重ねていってくれているよ。
RV・1BOXブームの一躍を担ったキミがくれた楽しい思い出。
いつまでも覚えておくからね。

 

ちょっとうんちく

ライトエースの特徴は、フロントライト上部の、眉毛のようなユニークな樹脂製のオーナメント。リアコンビネーションランプ上部にもあり、個性を醸し出していました。
メーターナセル以外のダッシュボードパネルがボディカラーと同色となっており、おしゃれだった。
ライトエースのポジショニングはミニエースの上級モデルであり、ハイエースの弟分という位置づけであった。
サイズもミニエースとハイエースの中間に位置し、エンジンや各種パーツは2代目カローラから流用していた。
車名は“エース”の名を初めて名乗ったトヨエースの血統で、トヨエース、ハイエース、ミニエースに続いて“エース”を組み込んだ。
ボディカラーは当時としては画期的で、バンの緑系(フロリダオリーブ)とワゴンの青系(コネチカットブルー)は洗練されたもので、流行となった。
写真の車はバン標準ルーフ、3人乗り5ドアで、最大積載量は600kg。

 


車名の由来は、英語の「Light(軽い、軽快な)」と「Ace(第一人者、最も優れた)」の合成語。
大衆キャブオーバー型商用車市場(積載量1t未満)の伸張に対応して開発した新型車で、まず1970年11月に750kg積みの「トラック」を発売した。3名乗りで低床/高床の2タイプがあり、クラス最大の積載量と荷台寸法を誇った。
外観ではヘッドランプ部からフロントガラス下端に達するユニークな樹脂製オーナメントを特徴とした。68PSを発揮する水冷直列4気筒OHV1166ccエンジン(3K)を含め、主要コンポーネンツを「カローラ」から流用。1971年2月にワンボックスの「バン」(3名乗り/6名乗り)と「ワゴン」(9名乗り)を追加。「バン」と「ワゴン」は一体跳ね上げ式のバックドアを備え、リヤコンビネーションランプ上部には、フロントのオーナメントに呼応した樹脂製オーナメントを付けて個性を出した。
1973年には「バン」に右側にもスライドドアを備えた5ドア仕様と「ワゴン」にハイルーフ仕様を追加した。
生産工場は本社工場、ダイハツ工業(株)、トヨタ車体(株)。販売会社はトヨタオート店であった。

スペック
グレード バン
車両型式 KM10V
重量(kg) 955
全長(mm) 3870
全幅(mm) 1565
全高(mm) 1740
ホイールベース(mm) 2050
エンジン型式 3K
エンジン種類 直列4気筒
排気量(cm3) 1166
最高出力kW(PS)/r.p.m. -/68/6000

※代表するグレードのスペックを表示しております。
※エンジン最高出力はネット値です。表内では「 / / 」で表示しています。
※このクルマの型式は、 KM10, KM10V, KM10G です。

以上 トヨタ自動車75年史より抜粋


 

※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
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