人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第24回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:トヨタ ■車種:スプリンター3代目( 4ドアXL1300) ■年代:1974年〜1979年 ■場所:井原市南部
秋間近の夏の終わり。
人けのない養鶏場跡が点在する一帯を縫う細い道。
その道中で斜面に足を取られているセダンの後ろ姿が見えました。
とんでもない所でハマリ込んでしまってそのまま放置されている彼。
なんで置いてけぼりにされたのだろう…。
少々寂しさを感じさせる一方、彼の個性がしっかりと出たアイアンバンパーや立派な突出し3分割グリルは、今でも圧倒的な力強さや存在感を感じさせます。
とてもいい顔をしているぞ。
彼が居るにはミスマッチなロケーション。
撤去されなかったのが良かったのか悪かったのか…。
いやぁ、君に会えて大変嬉しいよ。
よくぞ今まで耐えていてくれました。
斜面にへばりついたままのちょっと辛い姿勢だけど、ここの主としてしっかり残っていてほしいです。
ちょっとうんちく
「スプリンター」の車名の由来は英語で「短距離走者」という意味。1974年4月に発売した3代目。これまでと同様に、「スプリンター」は姉妹車の「カローラ」よりやや上級かつスポーティに設定している。車両サイズは先代に比べてホイールベースを35mm、前後トレッドを40mm拡大したが、このボデーの大型化は、排出ガス規制や衝突安全性対応に必要なスペース確保のためでもあった。
4ドアセダンと2ドアクーペでスタート。セダンが「カローラ」と基本的に同じボデーを用いるのに対し、クーペは専用ボデーとした。エンジンはOHVの1200ccと1400cc、OHVまたはDOHC1600ccの4種で、シングルおよびツイン・キャブレター仕様、プレミアムおよびレギュラー仕様なども揃えた。この世代は、年々強化される排出ガス規制の対策を進めた時代で、世代末期までに、ほぼ全車の「53年(1978年)規制適合」を果たした。この間、1200ccは1300ccへと排気量を拡大。排出ガス規制対応のほか、モデルライフ中にはアメリカでの衝突安全規制の影響を受け、衝撃吸収バンパー、ボデーサイド保護モールディング、緊急時にロックするELR付シートベルトなども採用した(一部車種を除く)。
1976年1月にリフトバックを新設、1977年1月にはハードトップを追加した。
(トヨタ自動車75年史より引用)
リフトバックはトヨタ独自のボディタイプで、一般的にはハッチバックと呼ばれる。
諸元表
全長 4165mm
全幅 1590mm
全高 1360mm
ホイールベース 2370mm
車両重量 835kg
乗車定員 5名
駆動方式 FR
モデル KE65
エンジン形式 4K-U直列4気筒OHV8バルブ シングルキャブレター酸化触媒(昭和53年度排出ガス規制適合)
総排気量 1290cc
最高出力 72ps / 5600rpm
最大トルク 10.5kg-m / 3600rpm
変速機 3速AT
サスペンション 前:マクファーソンストラット 後:リーフリジット
ブレーキ 前後:ドラム
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
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