人生いろいろ、車生もいろいろ。
備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。
凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。
どんなドラマがあったのだろう…。
誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学5年M.Kくんが撮りました。
第5回
草ヒロ(廃車)data ■メーカー:東洋工業(現:マツダ) ■車名:ポーターバン(DX) ■年式:1968年〜1976年 ■場所:千田町
千田町の山陽自動車道の側道脇にいたポーターくん。
ピーターパンじゃないよ、ポーターバンだよ♪
現役当時から程よくあせた空色のボディと現在の曲線美デザインとは違う、無骨な四角さがとってもナイスな一台。
映画「とんび」の懐かしい昭和の街並みを走る登場シーンのように
きっと昔はポンポンと白煙吐きながら田舎道を走り回ってたんだろうな…。
いろいろ感慨深い思いを抱きつつ、じゃあそろそろ家路に着こうかな。
「ヘイ!ポーター」また会いにくるからね。
ステキな夏の1ページになりました。
ちょっとうんちく
ポーターバンは東洋工業のオート三輪やB360に代わる主力の商用車として、1968年に発売された3ドアボンネット型バン。
ライトバンとピックアップトラックがありました。
ボディのサイズは全長2995mm×全幅1295mm×全高1390mm、ホイールベースが1995mm、回転半径3.8mのちっちゃなサイズ。車両重量は520kg、最大積載量300kg。
マツダといえば《白いエンジン》と言われるほど有名だった初代キャロル系の水冷4ストローク360cc、直4OHVのDB型アルミ合金製エンジンで、最高出力20ps、最大トルク2.4kgm、燃費はℓ当たり21km、4速ミッションフロアシフト、最高時速90キロを搭載していましたが、あまり走らなかったため、のちにシャンテ系のエンジンに置き換えされました。
ちなみにタンク容量はガソリン25ℓ、エンジンオイル2.5ℓ。
サスペンションは前輪:独立懸架コイルバネ、後輪:半楕円型板バネ。
ヘッドレスト・安全ベルト(運転席)・ラジオ・ヒーター標準装備。
今と少し違うのは、クラクションボタンがハンドルではなく、なんとウィンカーレバーの先端に付いていたことや、スペアタイヤがエンジンルームに格納してあること。
飛び出し型のコンビネーションメーターや絵文字入りのスイッチで、ごく自然に、しかも確実にメーターが読めるのも特徴でした。
個性豊かなサークルラインのラジオも楽しいムードを醸し出しています。
バックドアはワンタッチ式のアウターハンドルで、長尺ものも楽に積める上下水平開きになっていたので、非常に使いやすいく人気でした。
※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
※内容については正確な情報とは限りませんのでご了承ください。
※撮影場所については、部品取りやいたずら防止のため一切シークレットです。
※掲載後の情報提供や現存確認は一切しておりません。
※画像の無断転載・コピペはおやめください。